2010/01/19

NHKのドラマが面白い!「その街のこども。」他

つい最近、深夜机に向かっていたのだが、息抜きにTVをつけてみた。

我が家では、TVはTVといえる代物ではなく(PCモニター流用の15インチ液晶)、アイススケートが豆粒みたいでよく見えないなどと、たまに小言を食らう。
基本的にスポーツとニュース以外ほとんど見ないのだが、たまにはこんな夜も。


付けた瞬間、引き込まれた。
男と女が語って、歩いているだけ。
舞台は神戸。
(そうか、神戸の震災から15年か.....)

その表情、語り口、テーマを引き立てる抑えた演出、音楽。すべてが素晴らしい。
ドラマを見ないおれでも、一見して良質さが伝わるどころか、涙が出てくる。

エンドロールまでたっぷり1時間半。予定外の時間を過ごしたが、このタイミングで見るべきものだったと思う。出会うべくして。




タイトルは、その街のこども

主演は、森山未来と佐藤江梨子(クレジット見るまで気づかなかった)。
すいぶん関西弁がうまいなぁと思って見てたけど(東京弁との混じり具合とかリアル)、15年前に当地で被災していた。演技もすごくうまかったし(意外)、実体験と重ね合わせて、素がいい感じで出ていた。
音楽は大友良英!やっぱり!!さすが!
脚本は西宮市の実家が半壊したという渡辺あやという人。

ラストシーン。
震災の日の早朝に神戸・三宮の東遊園地で行われる「1・17のつどい」に、竹灯籠(とうろう)で描かれた「1・17」の文字が浮かび上がる。
ドラマではなんと、そこでの様子を当日撮影(一発撮り)して放送された!(17日深夜放送)

なんて素晴らしいんだ。
震災を体験した人にも、体験してないおれにも、勇気を与える表現。特別なもの。
パーティだろうが、TVだろうが、アートだろうが、こうありたい理想の姿だ。

その街のこども 予告編



これとは別に、年末にやってたドラマで、行列48時間も面白かった!
大晦日に初売りに並んでいる人々(それぞれ事情を抱えている)を軸に展開する地味~な連続ドラマ。(おれは1回しか見ていないが)
これも舞台装置に金をかけずに、秀逸な脚本、演出のセンスに練られたキャストが合わさった幸せな例だ。


不景気のあおりをもろに食らう民放と比べ、昨今はNHKの良さが際だっている。
ドキュメンタリーもいいしね。
日本の映像系にはセンスのいい人、多いなぁ.....
タケシを始め、数々の賞をとってるから世界が身近なのかな。


ドラマ繋がりでもう一個。
去年末までやっていたギネ 産婦人科の女たち
藤原紀香の脇目をふらない演技を覚えている人もいるだろうけど、あれの原作、高校時代の友人、岡井の父ちゃん!
産婦人科界の超有名人でもあり、原作ではさらに思い入れたっぷりに産婦人科医の現状に警鐘を鳴らしている。(文章も思い入れ有り過ぎだが、真に迫って面白い)

患者の旦那役の八嶋さんは、玲香の友達の京子の旦那だし、子供が生まれたばっかで実体験と重ね合わせることもあって、時々見てた。

なんだ、けっこうTV見てる?^^