2017/12/03

子育て世代のホームオーディオ【DENON DL-103導入編】

ホームオーデイオ、子育て世代のオーディオファイルにとって、子供の好奇心から来るいたずらとどう両立させるかは悩みのタネである。

かくいう自分も子供の頃、両親の持っていたステレオシステムのレコードを、理由は分からないがすべて台無しに聴けなくした記憶があり、その数十年後、自分の息子に●万円の針を折られることになるのも因果のうち、可愛いもんである。

そんなこんなで、子供が産まれてこの方、音量的な制約もあり、自宅のオーディオ環境については諦めと妥協の交じる中、新導体の電源タップやらオーディオボードやら、真空管フォノイコの管球など、差し支えない範囲でグレードアップを図ってきたが、音の入口であるカートリッジのクオリティはいかんともしがたく、本当はこういう音なはずと勝手に脳内補完しながら聴いてきた。


子供たちも大きくなり、ある程度分別を身につけ、レコードの扱いもだいぶましになってきた頃合いを見測り、ひさしぶりにアナログの針を新調(交換)した。

放送局で長く使われ定評のあるDENONのDL-103。数年前に折られた細ーいカンチレバーのMC針だ。


これだよ!これ。
骨太の中低域に支えられた、正確で美しいサウンド。
音の密度感があって、高音も濁りや余分のないタイトな響き。
音楽を聴く楽しみが帰ってきた。

というわけで、今まで気分で使い分けてきたNight Club Eと680HPは、パーティ使用限定に逆戻り。

参考までに、少ないながらこれまでの針遍歴を記しておく。

SHURE/M44G
誰もが一度は使用する定番MM針で、一番最初に買った針。当時使用していたONKYO製の3WAYスピーカーとの相性的にハイがきつく、特にサ行のきつさに悩まされることに。低域の制動力に欠け、音も平板だったと思う。



Ortofon/Night Club E
当時ハウス系の大箱で必ずといっていいほどインストールされていた憧れのカートリッジ。シェル一体型の美しいシルエットときちんと分解された中高域の美しさに感動した記憶があるが、今比べると腰高で中高域のきめ細やかさもそこまでという印象。


Stanton/680HP
当時YELLOWの標準だった針でNightclubより重心が低い音。本当は楕円針の680Eの方が買いたかったが、2個セットで安かったので丸針のHPを購入。今でも自分のパーティの時は使用頻度が高く、野外含めタフな環境でも安定感のある鳴り。



◯使用環境
Speaker:YAMAHA/NS-1000M(30年を超えそろそろOHが必要な感じ)
Amp:小松音響研究所/真空管アンプ
Phono EQ:TRIODE/TRV-EQ4SE(球をJJ 803S GOLDへ交換)
Turntable:TECHNICS/SL-1200MK3
CD Player:DENON/DCD-1650AL


ようやく復活したオーディオ熱。ターンテーブルの下のボード、コンセントの交換、SPケーブルの交換など、これから気長に向き合っていこうと思う。