2010/02/03

絢爛の夜遊び ~北京クラブ編

万里の長城から帰還し、晩飯までの暇つぶしに南鑼鼓巷をうろつく。
 欧米人バックパッカーを中心に、個性的なレストランやショップが立並ぶストリート。道が舗装されてなかったりモダンな雰囲気の中にもどこか懐かしい感じがある。
旅の疲れを癒そうと、よさそうなマッサージ店でマッサージを受けた。まま当たり外れはあるが、腕はなかなか。

最後の晩飯には、毛沢東も愛したと言われる湖南料理を選び、案の定辛さに撃沈。(湖南と四川は辛さの双璧とも言われる)
しかし後から考えると、この辛味がおれの中の小宇宙(コスモ)に火を付けた様子.....


元々、この日は夜遊びする気なしんこ。木曜日だし。
長城帰りの重装備は、南極にオーロラ見に行くんかい?ってな装いだ。

まぁよい。入らずともせっかくだから、クラブがあるエリアの雰囲気でも帰りがけに覗いて、宿に帰ろうか.....



北京の問屋もまた、甘くはなかった。




タクシーで、三里屯へ。

!!!
日本人建築家、熊研吾が設計をした三里屯VILLAGEを中心に、Nike、Adidas、Appleなど、すごくお洒落で最新の街並みがある。ここ数日旅をして、おれが北京だと思っていたものは何だったんだろう??
故宮を中心にどこか懐かしい面影を残しているエリアがダウンタウンなら、こちらは完全にupperなノリ。各国の大使館が並ぶ南三里屯路には、踊る方じゃないクラブも多く、客引きが絶えない。最終日にして北京の懐の深さに気づく。


街がupperなら、心もupper。
さっきまでのクラブ行かない宣言を都合良く忘れる。笑
だいたい踊る方のクラブってもんは裏通りにあるもんだ。
知らない街でクラブを探し当てる勘のようなもの。どこからともなく聞こえる低音。やはり!


⊿DJ BAR (名前忘れた...) 
平日にも関わらず、まずまずの客入り。下北っぽい感じの客層で、50人くらい。DJブースはしっかり設置されていて、HipHopがかかっている。客のノリも含め、東京のクラブとまったく変わらない感じ。
北京の空気は激乾燥しているせいか、北極仕様の厚着でも汗はまったく出ない。


⊿PINK
ハウスがかかってたが、客が少ない!クラブガイドっぽいフリーペーパーをGetしてあっという間に退散!基本どこもエントランスはフリーだ。



北京工人体育館、通称"工体"と呼ばれるエリアへ移動すると、あるわあるわ。
こりゃすげえ!!!
神宮外苑の国立競技場のような体育館の周りに、ageHaみたいなど派手な大型クラブが軒を並べている!

駐車場には、東京でもあまり見ないような外車ばかり。 メルセデス、BMW、フェラーリ、アルファロメオ、ロールスロイス、ポルシェ、一番庶民的なクラスでAUDIやTOYOTA.....どれもピカピカの最新モデルだ。なんというか、 とにかく凄すぎる。


どこも入場料100RMB(1300円)と中国では最高クラス。
何軒かに日本から来たから無料で覗かせてくれと言って断られ(一応言ってみた^^)、その中で一番盛り上がってそうな雰囲気で、名前は知っていたMIXにご入場~

4フロアある場内には、お洒落な中国人小姐やクラブ好きがなんと1000人以上!!
やはりここでもシャンパンとフルーツ盛りがテーブルを飛び交っている。
外からは続々と外車で乗り付けた小綺麗な若者たちが、荷物やコートを車に置いて、酷寒の中、身一つで入ってくる。
いったいこの盛り上がりと金回りは、どうなってんだ!平日の11時だぜ?

音的にはHipHopやHouseが中心。上海と違って、ほぼ外国人の姿は見えず、ローカル中心にシーンが形成されている。無理矢理東京に置き換えるなら、ageHaとWOMBを足して2で割って、そこにVelourの10倍くらいのラウンジを足した感じ?^^


山のような荷物をクロークに預け(基本的にクロークは入場料に含まれFreeだ。スマートで合理的だと思う)、コロナを飲みながら軽く踊る。DJもフロアの人も、特別かっこいい訳じゃないけど、それは普段の東京も同じだと思う。
凄みを効かせてるBiyaachな雰囲気の小姐なんかもいて、 とてもクラブっぽい。(当たり前か)
女の子の格好は東京と変わらず、男はカジュアル過ぎず変なギャル男もいない^^



古都北京の中にぽっかりと浮かんだ異空間。
共産主義中国において、経済開放の恩恵をフルに受けて育ってきた新世代は、自由な空気を謳歌しているように見えた。シャンパンに外車、クラブで夜通し遊び回って、ブランド物で身を固める。

長く閉ざされていたこの国に、今まで遠い国のものだと思っていた物が一気に雪崩れ込んできた。
最新で、最高級。その飽くなき浪費こそが、資本主義の本質だと言わんばかりの勢いで、貪欲に消化し、堪能している。


MIXを後にし、周りを散策すると、これまたど派手なネオンやライト、LEDなど、全面に派手さを競い合ってる感じのクラブが工体周りに15軒ほど。いずれも500~2000人級の大型クラブだ。



関羽と張飛?笑

京都議定書なんのその。電気代や建材費が安いのか、それ以上に金が廻るのか。そもそもこんなに大型クラブが密集して、どれも成り立ってるのか。


上海とは別の、豪華絢爛、衝撃的なクラブシーン。
最後の最後に、おもろいもん見させてもらった。



宿のある東四四条まで歩いて戻ると、いつもと変わらぬ静けさがそこにはあって、顔なじみの"成都土菜小吃"はこんなに遅くでも店の灯りを点している。

しみじみと炒飯を食べながら、いい旅だったなぁと心から思った。



北京クラブ情報
http://www.cityweekend.com.cn/beijing/listings/nightlife/nightclub/
各国クラブ情報漁りの定番、TimeOut北京もあるらしいが、英語版があるかは不明。

中国旅行紀/最終章 ~大山子798芸術区 へつづく

上海夜遊び 上海クラブ編
衝撃の上海夜遊び 人外魔境編