2015/03/18

NIPPONの生産性を上げたい

最近自分のやりたい仕事、やるべき仕事について考える。

自分の現在の仕事は、不動産の営業だ。
ソニー不動産という所で働いていて、自分の所属は売却コンサルティング事業部。売主さんから物件を預かって売るのが仕事。とは言っても、直接買主へ売ることはしない。物件の情報をくまなく広めて、他の不動産会社に買主を見つけてもらうやり方。

この手法をかれこれ5年近く続けてきていることもあり、自分はこの手法のまさに申し子。
最適化し、もしくは自身で試行錯誤しながら開発してきたやり方とも言えるため、人の1.5~2倍の成績を叩き出すのが常となっているが、自分が優秀ということを意味する訳ではない。

さて、人の2倍。イコール2馬力。(宮﨑駿のプロダクションも二馬力)
このことにどれほどの価値があるのか?
経営数字から見れば、人件費その他が1人分浮いたくらいか。
社内への影響としては、いけるんや~という意識を伝える意味でもう少しだけあるかもしれない。


自分自身、今年で40、不惑の年。
この仕事につく前から、ずーっと不満に思い、変えたいと思っていたことがある。

「日本の、生産性を上げたい」

いま思うと、パーティをやっている時でも、海外を旅している時でも、街中を歩いている時でも、 ずっと頭の片スミを占めていた。

なんで日本は、生産性が低いんだろう?
それは、人々や社会の心身の健康や、創造性に大きな影響を与えている。余剰や余裕を持てないから、常に搾り出す方向でしか物事を産み出せない。


日本人1人当たりの生産性は、先進国で最下位。それも20年連続だ。
就業1時間当たりで見た日本の労働生産性は40.1ドル(4250円)で、アメリカの約2/3。
この記事にあるように、工場など製造業は生産性高いのだが、サービス業や営業、いわゆるホワイトカラーの生産性が低いのだ。極端かつ平均的な話としては、日本企業でホワイトカラーという時点で国際的には無能とも言える。



無駄な時間、無駄なプロセスに翻弄され、長時間働くので集中力も薄れ、生産性に直接寄与する部分に注力できない。生産性=時間辺り産み出せる価値。一般的には金銭で換算されるが価値には創造も含まれると思う。


トヨタのカイゼンに代表されるムダ取りはもちろんのこと、余計なものに囚われずに済めばミスが減り、よりお客さんに時間をかけたり、プラスαの提案ができたり、そこが他者にはない価値なんじゃないか。顧客満足度(CS)に当然寄与する。

また、短時間でより多く成果が出るため、給与も上がり、人件費以外のコストも削減でき、早く帰れるため、会社外での活動や交流、家族や恋人との親密さも増し、それが仕事へのモチベーション、集中力となって返ってくる。従業員満足度(ES)にも影響するわけだ。


そして、社会全体としての生産性が高まることによって、より余暇や自由時間を楽しめ、そこから産み出される創造性、文化が、世界からの人や資本を引き寄せ、さらなる生産性を産み出す好循環となる。
さらに稼ぎたい人は時間を仕事に費やし、 そうでない人も十分に生活が成立する。社会としての最低ラインが上がることによって、人々はより平和に、より充実した生活を送るようになる。

世界で類を見ないスピードで高齢化社会を迎える日本の、一つの明るい未来がこの先にあるんじゃないかな。


自分はこれから、そのことに注力したい。
NIPPONの、生産性を上げる。

一人の飛び抜けた営業成績ではなく、全員が好成績を上げられるように。
プライベートも充実させて、一度きりの人生をより味わい深いものにして欲しい。

幸い、優秀なエンジニアの人たちと、やってみなはれ的な文化は社内に揃っている。

自分ひとりで実践する道もあるが、会社を通じて実現することにより社会に対するより大きな影響となる。企業で働くことの面白みの一つだと思う。

自分が企業で働いている意味をずっと考えてきたが、案外そんなところかもしれない。