2004/09/16

avantgarde, but cool !

CAYで生西くん、藤乃家舞くん、Tokiodromer純平くん、SANDNORMと9/26の打ち合わせ。途中白熱し過ぎて声がやたらと大きくなってしまった>CAYのスタッフの皆さんごめんなさい。

その後生西くんとsuperdeluxeへ尺八の人のライブを見に行く。琴の女の子と尺八の中村さん、バスクラリネット、ラップトップの4ピース。これがなかなかによかった。正直平日のこの時間帯にここまでのライブが見られるとは思ってなかった。と同時に飯を食いながらワインを飲みながらこんなライブを聴けるsuperdeluxというハコについても見直した。これだけのライブが、地下のクラブで数えるほどのお客さんの前で行われている。それ自体は贅沢でいいと思うけど、そろそろ音楽やパーティについてのシステムをチェンジする時が来てるのだ。

基本的にクラブやライブハウスなどのお店は入場料とバーの売り上げで成り立っていて、その中から出演者のギャラやスタッフの人件費、家賃、光熱費などを賄っている。

逆の立場からいうと、イベントを打つ方はお店とハコ借り(○万円で一晩くれ!)もしくはチャージバック(歩合みたいなもん)という形態で店と契約し、その中から出演者のギャラやフライヤーの印刷費、機材費などを賄う。一段階多いのだからお店から直接オファーがあった場合とオーガナイザー経由でオファーがあった場合は出演料が違って当り前なのだ(自分でイベント打ったことがない人には感覚的にわかりにくいかもしれない)。逆に言うとオーガナイザーは一段階噛む分の働き(集客だったり発想だったり)を見せなければ用無しということになる。

で、日本における入場料は家賃の高さもあって世界でも例を見ない高さだ。いまや週末に4000円、5000円は当り前。これじゃあ毎週遊べない。当然イベントを真剣に吟味するようになる。⇒パーティやクラブのコンサート化 出演者の名前、特に分かり易い外人アーティストに集中するようになる。遊び場として面白いから行くのではなくアーティストを聴きに行くという感覚。これが不景気の時代、2000年前後の感覚。

時代は変わった。東京の景気は上向きだ。もう芽吹いている。地方含めて日本全体見るとまだまだかもしれないが、それでも景況指数は確実に上がっている。バブル期のような狂騒はないかもしれないが2010年を挟む5年間は確実に好況だ。1990、2000、2010、ここ最近、10年を周期に景気は繰り返す。

今までのやり方はもう合わない。見直す時期だ。詳しく書かないが音楽ビジネスについても同様だ。

そこで提案。便利な場所にある店限定だが、入場料を無くすのも一つだ。店構えは極力オープンに、誰でも通り掛かりの人でも入りやすく通いやすくするのだ。でもって収入は飲食、それもキャッシュオン。日本の飲み屋は糞まずいチップス一つ出してサービス料とかお通しとか抜かす店があるから入りづらい。席につくという行為も僕は苦手で自由に動き回りたいといつでも思ってる。

世の中の何割かは遊びに現役の世代だ(この考え方自体気に食わないが事実だからしょうがない)年齢構成比を見ても18〜35と考えて2割くらいか。首都圏の昼間人口3000万人の2割と考えても600万人だ。実際はカラオケや居酒屋、キャバクラ・・・他のエンターテイメントに押されて夜遊びをする人はとても限られている。

単純に払った金に見合う魅力がない、強度が足りないんだ。アーティスト目当ての客ばかりいる空間=出演してるアーティストのことを知らなければ楽しめないところに誰が行くのか?考えてみて欲しい。訳分からないロックバンドが出てるライブハウスにいくら毎日通りかかるからって行くか?ということ。夜遊びの世界はその間口を自ら狭めてしまったのだ。このことはアンダーグラウンドということとはまったく関係のない話。600万人いる予備軍に背を向け、アーティストもオーガナイザーも食えない時代へと。

superdeluxe、seco bar、ガスパニック、ラスチカス、、、尺八の音色に耳を傾けながら、いくつかのヒントとなる店の名前が浮かんだ。ヒルズのアリーナ、羽田ビッグバード、丸ビル、別の角度からいくとこういう所かもしれない。

さて、そうなるとアーティストやオーガナイザーはどこからお金を得ればいいか?飲食の売り上げは聖域として手をつけないのが慣例だ(原価がかかってるからしょうがない部分もある)。CDが売れない時代だからプロモーションと割り切ることも出来ない。さて・・・